共通体験はチームを育てる

2日目は、早朝から2試合が計画されていた。初戦の相手は東北大学、2試合目の相手は青葉クラブだった。

相変わらず仙台の気候は寒かったが、朝から選手たちの姿に変化が見えた。

選手たちが、率先して動き、役割分担をしながら準備を進めている。また、試合中もイニングの合間に動いて準備するようになっていた。

私が嬉しかったのは、「自らの経験から学んだ知恵」で選手達が動き出したことだった。

これだけでも、確実に海外へ足を運んだ価値があったと思っている。自らの経験を通して得た学びは、一生忘れることはないだろう。

日本の学生野球と激突

東北大学はチーム一丸となって向かってくる日本の学生らしいチームだった。

香港代表はミスから先制を許してしまうものの、すぐに点数を取り返し、ゲームはテンポよく進んでいった。

最終的には、やはり経験の差と言えばいいのだろうか。香港野球としては、持っているものを出しきれず1−5で敗北。

ただ今まで練習してきた守備や連携が随所で発揮され、結果以上に手応えを感じた試合だった。全体を通して言えば、良いプレイをチーム全体の結果に繋げられない苦しい時期だった。

私は、やっと監督として、監督らしい仕事が回ってきたとも感じた。ここまでの戦いを通して、見え始めた選手達の強みを試合で繋ぎ、結果に変えるのが仕事。チームの結果以上に、私の気持ちは前を向いていた。

日本のクラブチームとの一戦

仙台にて3試合目の相手は「青葉クラブ」という地元の人たちで構成された硬式のクラブチームだった。

序盤、香港代表は相手のエラーでランナーを出塁させると、後続のヒットで先制した。その後も、プレッシャーのかかる場面で追加点を加え、試合は10−1で仙台にて初勝利を飾った。

私は野手出身の人間なので、どうしても守備や攻撃にばかり目がいってしまうが、投手が安定して投げてくれると、こうしてチームは安定する。

香港野球の1番の課題は、思うようにストライクが取れない投手陣だ。

私は野手出身なので、経験もほとんどなければ、投手の為の特別な練習プログラムを持ってはいない。香港代表の投手陣にも常に言っているが、私は共に考え、学び、そして目標に向かって一歩ずつ歩んでいくしかないと思っている。

こんな課題を抱えながらの遠征でもあったので、考え、工夫して戦略を練って戦う日本野球から学べることが沢山あった。

球速がなくても渡り歩いて行けること、チームで助け合い協力すること、日本野球のアイディアやチームプレイは香港野球へ自信を与えてくれた。

また、投手育成に必要な知識を各チームの指導者より教授していただき、帰国後の練習でやるべき事が明確になっていった2日目だった。

Respectfully,

TOMA