アメリカの父、ベニーとの出会い
皆さん、こんにちは!
最高に熱い夏がやってきましたね〜「熱中症」お気をつけ下さいね。
今日は、私のアメリカの父ことベニー・カスティーヨのお話です。
2012年1月、私は新たな契約を勝ち取るためにフロリダ州でトレーニングと試合を積んでいました。
フロリダ州へ行ったきっかけは、2011年に出会ったドミニカ出身のコーチ、ベニー・カスティーヨ(以下「ベニー」)という恩師からの誘いによるものでした。
ベニーとは日本へ帰国後も連絡を密にとっており、
母国は違えど、夢を抱き 外国人としてアメリカ野球に挑戦した 大先輩でした。
私が彼と出会った当時は、
すでに指導者として「さまざまな国籍・文化・言語の選手をまとめ上げ」
2000年に最高監督賞を受賞
2003年には監督としてフロリダ・マーリンズ(シングルA)を率い
ワールドチャンピオンに輝く功績を残していました。
マイナーリーグとはいえ、監督として最高の賞を手にし、シングルAでチームをチャンピオンに導いたベニーの手腕は本物で、周りはいつか
指導者としてメジャーリーグに上がる男 だと信じていたそうです。
しかし、その後ベニーはMLB組織から身を引き、自分でベースボールアカデミーを立ち上げ、若い選手や子ども達に野球を通した教育を始めるのでした。
夢と現実の狭間で
ベニーは現役生活をマイナーリーグで11年間送りました。
結果的にメジャーリーガーになる事はありませんでした。
ベニーは、いつもその当時の経験を話してくれます。
「3Aに上がるたびに期待に胸を膨らませ、
いつの日か私はメジャーリーグに上がれると信じてやってきた。
しかし、結局メジャーリーグで一度もプレイをすることなかった。」
そして「野球選手の在り方」について必ず言及するのです。
それは、
野球選手引退後の方が、圧倒的に生活が苦しい
というベニーの経験からくるものでした。
メジャーリーグに上がれば世界は別ですが、
アメリカではメジャーリーグに上がることなく現役を終える選手がほとんどです。
メジャーリーグに上がった選手は、選手登録が1日でもあれば メジャー年金 の有資格者となり、10年の選手登録があれば、満額となり、死ぬまで支給されます。
満額の場合は、
17万5千ドル(約1,960万円/ドル円:112円換算)を毎年受け取れます。
もし選手登録が5年ならば半額、9年ならば90%が支給され、5年未満であればゼロとなります。
しかし、このような順風満帆の生活を出来るのは、ほんの一握りです。
ベニーは当時、
家族の生活費や娘の養育費等、
引退後は経済的に苦しい生活を強いられたといいます。
さらにベニーが加えて話しをするのが、中南米の選手達についてです。