日本野球の規律の高さは世界一
皆さん、こんにちは。
2018年、夏も後半戦です。
各種各世代、主要大会の予選を終え、次なる進路を考えるべき時 にきているのではないでしょうか。
新チームを作っていく指導者の皆様に、これからの野球キャリアを考える選手たちに、野球少年少女のお子さんをお持ちの保護者の皆様にご一読頂きたい内容です。
上記の表題にあるように、スポーツにおける日本の集団行動や規律の高さは、世界トップレベルであります。
私が初めて日本代表を率いてラテンアメリカ野球選手権(13歳以下の中南米の大会)に参加した2014年、日本代表は3勝2敗で決勝トーナメント出場を逃しました。
しかし、日本の規律の高さは町中のうわさになり、試合中やその前後の整列・挨拶などを見に、多くの人が球場へ足を運びました。
また、日本代表団の球場の中だけでなく、日常の態度・振る舞い、そして礼節が評価され大会では「ベストマナー賞」を受賞しました。
2014年までに、過去6回開かれたこの大会で、存在しなかった賞が制定され、この賞を初めて受賞したのが日本でした。
若干13歳ながら、自己犠牲を払ってまでチームへ死力を尽くす姿勢 は、
多くの人へ感動を与え、改めて日本教育の素晴らしさを世界へ示す価値ある賞でした。
日本チーム(全体先行型)の強みを引き出せるか
こうした国際大会を日本チームが勝ち抜くためには、
「全体としての個性(在り方)を引き出せるか」
そして、その全体(チーム)に居心地の良さを感じると、
多くの選手が思い切ってプレイ出来るように思います。
日本人の美学的なところもあると思いますが、
日本は「個として主張が全体を創る」というより、
「全体の中に溶け込む自分」という認識の選手が多いように感じています。
特に、選抜チームなどの急造のチームであるほど、
自分の主張より、
全体(チーム)の様子を伺った上に自分を調和させていく選手が多い様に感じます。
この反対がラテン各国であり、
反対であるからこそ日本がラテンで注目された理由でした。
日本では、
チームのためにという意識が強すぎるあまり「自己主張」が出来ない子ども達が多いのに対し、
ラテンでは個人(個性)が先に来ます。
また、その反対もしかりで日本野球の欠点は、
環境や状況への適応が苦手で小回りが効きにくい集団に感じます。
一方で、
環境や状況によって自分(個人)がブレないラテンスタイルでは、
いかなる状況下でも、結果を出すことに長けているように思います。
近年、日本でもネットの普及も後押しし、
自己主張をする個人先行型が増えているのも事実ではありますが、
全体を重じる全体先行型の教育をする日本では、
自己主張が少ないのが現実です。